「男鹿半島/秋田県」

2022年11月10日

男鹿半島(おがはんとう)は、秋田県北西部にある日本海に突き出た半島。半島部の大半が男鹿市に属する。西部に男鹿三山(真山・本山・毛無山で古くから山岳信仰の霊場とされている。)、中央部に寒風山がそびえる。また、半島の南東部の海岸を中心に海食崖が続いている。半島の付け根には八郎潟がある。かつて寒風山は火山島であった。山体の成長とともに北側から米代川、南側から雄物川による土砂堆積によって2本の砂州が伸びて複式の陸繋島(陸繋砂州の形成によって主陸地と陸続きと化した、過去の島のこと)となり、中心部が取り残されて汽水湖である八郎潟となった。寒風山は約3万〜1万年前の活動で形成された。先端部にある一ノ目潟、二ノ目潟、三ノ目潟は、マール(水蒸気爆発またはマグマ水蒸気爆発により形成された円形の火口のこと。)であり、これを目潟火山と呼ぶ。約3万~2万年前の火山活動である。また、戸賀湾(四ノ目潟とも)は目潟火山より古い時代のタフリング(火山の爆発的な噴火で生じた火口地形のこと。)であり、それが海とつながったものである。古くからなまはげが有名な所として知られる。半島内には3つの郷土太鼓のグループがあり、男鹿温泉郷を中心に活動する「なまはげ郷神楽」は、勇壮な演奏と華麗なパフォーマンスにより、アジア各国、フランスまでその活動の幅を広げている。観光では、男鹿温泉郷をはじめ、金崎、戸賀など海岸沿いを中心に温泉がある。北西端にある入道崎は海食崖の岬で、入道崎灯台がある。このほか、八望台といった景勝地もあり、男鹿国定公園に指定されるとともに、日本百景にも選ばれている。