「キリマンジャロ/タンザニア」

2022年09月20日

キリマンジャロ(スワヒリ語: Kilimanjaro) はタンザニア北東部にある山で、標高5,895m。アフリカ大陸の最高峰。山域はキリマンジャロ国立公園に指定されている。山脈に属さない独立峰としては世界で最も高いとされる。キリマンジャロは、赤道から南に約340kmの南緯3度、アフリカ大地溝帯の東リフト・バレーに位置する。東西約50km、南北30kmの山体をもつ大型の成層火山である。西から東へ並ぶ、シラ峰(Shira、3,962m)、キボ峰(Kibo、5,895m) 、マウエンジ峰(Mawenzi、5,149m)の3つの主な成層火山から成り、山体中央にあるキボ峰が最高峰である。キボ峰の山頂は、直径2.5kmのカルデラと、その内側の直径900mの火口と、中心の直径200mのAsh pitと呼ばれる小火口で構成されている。最高地点はこのキボ峰の直径900m火口の南縁にあり、スワヒリ語で「自由」を意味するウフル(Uhuru)と呼ばれている。これは1961年(昭和36年)のタンザニア独立を記念して命名されたものである。キリマンジャロの「キリマ(kilima)」はスワヒリ語で「山」、「ンジャロ(njaro)」はチャガ語で「白さ」であり、全体として「白く輝く山」を意味するというのが通説だが、実は正確な語源ははっきりしていない。3つの峰の名前もチャガ語に由来するといわれているが、こちらも語源についても諸説挙げられている。マサイ人はこの山をンガジェンガ(ンガイエ・ンガイ、神の家)と呼ぶ。キリマンジャロ火山の最古の活動の中心はシラ峰で250万年前までに始まっている。ただしシラ峰の活動初期は明確ではない。シラ峰では190万年前に北側に大規模な崩壊を起したようである。 100万年前になると、活動の中心はマウエンジ峰とキボ峰の位置に移った。 マウエンジ峰では49.2-48.8万年前に活動を終えた。しかしキボ峰は活動を続け、15-20万年前に現在の山頂火口を形成し、また北西から南東にかけて多数の側火山(複成火山の主火口以外の場所での噴火活動で形成された火山性地形を示す。寄生火山とも呼ぶが、側火山と呼ぶのがより適切とされる。)帯をつくった。歴史上の噴火は記録されていないが、頂上噴火口での噴気活動があり、また完全に活動を終えていない可能性がある。赤道付近にもかかわらず、キボ峰の頭頂部には、20世紀後期までレブマン氷河などの巨大な氷河が存在していた。最大のものはレブマン氷河(Rebmann Glacier)であるが、ほかにもアロー氷河(Arrow Glacier)、バランコ氷河(Barranco Glacier)、クレデナー氷河(Credner Glacier)、デッケン氷河(Decken Glacier)、東氷床(Eastern Ice Field)、フルトウェングラー氷河(Furtwängler Glacier)、ヘイン氷河(Heim Glacier)、ケルステン氷河(Kersten Glacier)、ペンク氷河(Penck Glacier)、ラトゼル氷河(Ratzel Glacier)、アーリグ氷河(Uhlig Glacier)といった氷河が存在する。この氷河はその時期の気候によって消長を繰り返しており、最終氷期(およそ7万年前に始まって1万年前に終了した一番新しい氷期のこと。)には現代の氷河よりもはるかに下方にまで氷河が伸びていた。七大陸最高峰の中では登山が容易な山である。傾斜も緩く、登山ルートも整備され、登山家のような高度な技術は必要ない。このため世界中から多くの登山者が訪れ、多いときには月に1,000人近くが山頂を目指している。2004年には年間35,000人が登山を試みた。しかし、標高5,000mを超える高峰であり、高山病や事故により、毎年数名の死者が出る。登山のベストシーズンは乾季に当たる12月から3月と、7月から9月となっている。登山には、現地人ガイド同行が義務付けられている。ほとんどの場合、ガイド・ポーター・コックが同行するツアーに参加するようである。登山には定められた入園料がかり、2012年時点では、60ドルに設定されている[

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