「チョゴリザ/パキスタン」
2022年09月01日
チョゴリザ(Chogolisa)は、パキスタンのカラコルム山脈にある山。バルトロ氷河のコンコルディア(バルトロ氷河とゴドウィン・オースティン氷河の合流点の地名。)の近くにある。チョゴリザにはいくつかの山頂があり、最も高い南西峰(チョゴリザI)は7,665mに達する。2番目に高い北東峰(チョゴリザII)は7,654mであり、1892年にマーティン・コンウェイがブライドピーク(Bride Peak)と名付けた。1909年、ルイージ・アオスタ隊が北側のベースキャンプ及び6,335mの高地キャンプから7,498mまで登攀した。悪天候のためそれ以上登ることはできなかったが、これは当時の登山での最高到達高度の記録となった。1957年(昭和32年)にヘルマン・ブールとクルト・ディームベルガーは、ブロード・ピークの登頂に成功した数週間後にチョゴリザに挑戦。6月25日にキャンプIを発ち、北東峰から伸びる東稜6,706mのキャンプに到達した。6月27日に7,300mに達したが、突然の雪嵐により後退を余儀なくされた。下山中に、ヘルマン・ブールは巨大な雪庇を踏み抜いて北面のほぼ垂直な崖に滑落した。遺体はいまだ見つかっていない。1958年(昭和33年)、桑原武夫率いる京都大学探検隊がチョゴリザ2峰に初登頂、藤平正夫と平井一正が8月4日に頂上に立った。チョゴリザ1峰への初登頂は、1975年(昭和50年)8月、オーストリアの探検隊により成し遂げられた。登頂中に隊員の一人が雪庇を踏み抜き、ブールと同じ運命を辿りかけたが、幸運なことに仲間がロープで引っ張り上げることができた。