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2024年02月27日
『転校生』(てんこうせい)は、1982年(昭和57年)4月17日公開の映画。大林宣彦監督による山中恒の児童文学『おれがあいつであいつがおれで』の最初の映画化作品。広島・尾道を舞台に身体が入れ替わってしまった男女の中学生を描いた青春映画。主演は尾美としのりと小林聡美。『時をかける少女』、『さびしんぼう』と並ぶ「尾道三部作」の第1作目。
物語のあらすじは、
明るくクラスの人気者である斉藤一夫(尾美としのり)。彼のクラスに、ある日転校生がやってくる。その転校生とは、実は幼いころ近所に住んでいた、幼馴染の斉藤一美(小林聡美)だった。一夫と一美は、学校の帰り道、ちょっとした弾みで一緒に石段を転げ落ちてしまう。それによって、二人の身体と心は入れ替わってしまっていた。つまり一夫の体に一美の心が、一美の体に一夫の心が入ってしまったのである。帰宅してからそのことに気付いた二人は、自分たちの身に起こったことに戸惑いながらも、ともかくそれぞれ相手になりきって生活を続けることにした。しかし、当然男の子が女の子の生活に、女の子が男の子の生活に、そう簡単に馴染むことができるはずもなく、二人は勝手がわからない中でそれぞれに苦労しながら、協力し合い、助け合って乗り越えていく。そうするうちにいつしか二人の心には、他のだれにも理解できない絆が生まれてきていた。そんなある日、一美のかつてのボーイフレンドであり憧れの人である山本弘(山中康仁)が、一美を訪ねて、以前一美が住んでいた町からやってくることになった。それを聞いた一美は、一夫に自分の気持ちを話し、弘との間がうまくいくよう協力を頼んだ。最初はしおらしく女の子らしい演技をしていた一夫だったが、次第に地が出てきてしまう。心配で二人のデートについてきた一美は、そのことに我慢できなくなり、ついには泣き出してしまった。そんな二人を見た弘は、二人の間の見えない絆の存在に気付き、二人を励ましながら自分の町に帰って行った。そしてついに、二人が恐れていたことが起きてしまった。一夫が父(佐藤允)の転勤で横浜に引っ越す事になったのだ。それを知った一美は落ち込んでしまう。このまま二人は入れ替わったまま、それぞれの生涯を過ごさなければならないのか。思いつめた二人は、ついに家出をしてしまうが、2人はお互いの体に戸惑い、傷つき、嫌悪感を覚えながらも、やがて異性として相手への理解を深めていく。いつまでたっても元に戻らぬ二人は、絶望的になっていき、特に一美は自殺を考えるまで追い込まれる。家出先の対岸から町に戻ってきたその日、あの神社の階段の上で、二人はふとしたハズミで再び転げ落ちてしまった……。気がついてみると、二人は元の一夫と一美に戻っていた。「オレ一美が大好きだ」「この世の中で誰よりも一夫君が好き」泣きながら抱き合う二人。それから数日たった一夫の引っ越しの当日。引っ越し荷物を積んだコンテナ・トラックに一夫と両親が乗り、一美が見送りに来ている。動き出したトラックの助手席から、追って来る一美を8ミリで撮る一夫。「サヨナラ、オレ」「サヨナラ、あたし!」