「ジンギスカン/北海道」

2023年04月20日

「農山漁村の郷土料理百選」シリーズ

 第一話 4月20日は「ジンギスカン/北海道」
ジンギスカン(成吉思汗)は、マトン(成羊肉)やラム(仔羊肉)などの羊肉を用いた日本の焼肉料理。鍋料理に分類されることもあるが 調理方法は鉄板料理の調理方法である。一般的には北海道を代表する郷土料理とされる他、岩手県遠野市、長野県など一部地域でも盛んに 食される。発祥は東京・高円寺の店という説もあり、現在では各地にジンギスカン料理を出す飲食店や、家庭調理用の肉・タレを販売する 小売店がある。中央部が凸型になっているジンギスカン鍋を熱して羊肉の薄切りと野菜を焼き、羊肉から出る肉汁を用いて野菜を調理しな がら食す。北海道の地方によっては、中央が凹型のジンギスカン鍋(円板状)を使用する場合もある。使用する肉には、調味液漬け込み肉 の「味付け肉」、冷蔵(チルド)肉の「生肉」、冷凍肉の「ロール肉」があり、一般的に「生」とは 1 度も冷凍されていない肉を示し、 調味液に漬けたかどうかは問わない。国産の生ラムなどは、近年高級肉として扱われる場合もある。起源については、俗説で「かつてモン ゴル帝国を率いたジンギスカン(チンギス・ハン)が遠征の陣中で兵士のために作らせた」と説明される場合もあるが、実際にはモンゴル 料理とはかけ離れている。また羊肉を用いる中国料理としては清真料理(ムスリムの料理)の烤羊肉(カオヤンロウ)という羊肉料理があ
 るが、これも日本で食べられているジンギスカンとは程遠い。ジンギスカン料理の起源自体は中国大陸にあると言われ、日本陸軍の満州 (現中国東北部)への進出などを機に、前述の烤羊肉から着想を得たものが日本人向けにアレンジされ、現在のような形式となったものとみられる。