「高千穂峡/宮崎県」

2023年02月18日

第四十五話 2月18日は「高千穂峡/宮崎県」

高千穂峡(たかちほきょう)は、宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井にある五ヶ瀬川にかかる峡谷である。国の名勝、天然記念物に指定されている。真名井の滝、玉垂の滝、あららぎの滝などが有名である。大噴火による阿蘇カルデラをつくった火山活動によって、約12万年前と約9万年前の2回に噴出した高温の軽石流(火砕流の一種)が、当時の五ヶ瀬川の峡谷沿いに厚く流れ下った。この火砕流堆積物が冷却固結し溶結凝灰岩(火山砕屑(さいせつ)岩の一種で、レンズ状の黒曜岩が平行に配列しているガラス質の堅い岩石。)となり、柱状節理(岩体に入った柱状の割れ目。マグマが冷却固結する際、収縮して生じる。玄武岩では六角柱ができることが多い。)が生じた。溶結凝灰岩は磨食を受けやすいため、五ヶ瀬川の侵食によって再びV字峡谷となったものが高千穂峡である。高さ80〜100mにも達する断崖が7kmにわたり続いており、これを総称して五ヶ瀬川峡谷(高千穂峡)と呼ぶ。1934年(昭和9年)11月に「名勝」、「天然記念物」(「五箇瀬川峡谷(高千穂峡谷)」)に指定された。1965年(昭和40年))3月には「祖母傾国定公園(そぼかたむきこくていこうえん)」に指定された。また「日本百景」の一つにも選ばれている。「真名井の滝」付近は峡谷に沿って遊歩道が整備されており、「真名井の滝」や「仙人の屏風岩」、「槍飛橋」などを観光しながら高千穂神社まで歩いていくことができる。また、峡谷は貸しボートで遊覧できるようになっており、峡谷に流れ落ちる日本の滝百選の一つである「真名井の滝」の至近まで近づくことが出来る。夏には近くのお茶屋「千穂の家」で「そうめん流し」が楽しめる。