「恵那峡/岐阜県」
2023年01月31日
第三十七話 1月31日は「恵那峡/岐阜県」
恵那峡(えなきょう)は、岐阜県恵那市・中津川市を流れる木曽川中流の渓谷。
大井川ダム上流の約10kmの区間にあたる。恵那峡は1920年(大正9年)に地理学者の志賀重昂(しがしげたか)が命名したものである。全国にはダムの開発によって景観が損なわれたケースが多いが、この恵那峡は、自然の造形と人工物の融合によって誕生した景勝地である。「恵那峡県立自然公園」の中枢。恵那峡は一帯に奇岩が多いことで卓越している。屏風岩、軍艦岩、獅子岩、鏡岩などが見られ、それらを見物するための遊覧船が周航している。地質学的にも貴重な場所であり、鉱物博物館がある。また、名古屋圏にも近いことから行楽地として栄え、近辺には恵那峡ワンダーランド(旧恵那峡ランド)や恵那峡カントリークラブなどがある。古くは大変な賑わいを見せたが、レジャーの多様化によって徐々に観光客が減少、恵那峡ランドの閉鎖に伴い、恵那峡ロープウェイが休止される影響が生じた。「日本百景」にも選ばれていて、往時には北原白秋や若山牧水などが訪れている。北原白秋は何度も恵那峡を訪れ、1934年(昭和9年)年に「恵那峡とんとん節」や「大井栄舞」を作詞しており、さざなみ公園には歌碑が建てられている。